強すぎる「陽」は「陰」でバランスをとる

こころとからだのトリセツ

明日7月22日から8月6日までが二十四節気でいうところの「大暑」
梅雨が明けてお盆ごろまで一年で一番暑い時期ですね。

太陽が照りつけて稲がぐんぐんと育つ頃。
植物はここから実りの秋へと向かいます。

陰と陽があるから物事が動く

陽気(ようのき)はなにかを成すエネルギーです。
「得る、加える、増やす」方向に働きます。

それに対して陰気(いんのき)とは、なにかをしない、止めるエネルギー。
「減らす、調える」働きです。

陽は日向、つまり目に映るもの。
陰は影、目に見えないものです。

わたしたちは日ごろ、どうしても「陽」の部分にばかり意識を向けてしまいがち。
わかりやすいですからね。
成長や増加という言葉も望ましいものと考えます。

でも、それは表側のこと。
冬があるから夏の成長があるように、人生や日々の暮らしにおいても裏側のこと、目に見えない部分が表を支えています。

つまり、陽と陰、両方があって物事が動く
片方だけではエネルギーは枯渇します。循環しないんです。

種から芽が出て葉が伸びて成長し、花が咲き実をつけ種になる。
これが自然の命のサイクル。エネルギーの循環です。

意識をどこに向けるか?

なにかを変えたいとき、わたしたちは行動することに意識を向けます。
でもそれには大きなエネルギーが要ります。
右に進んでいたものを左に向けるには何倍の力が必要になるでしょうか?
あるいは静止しているものを動かすには?

まずは見えないところから調えると小さな力でもスムーズに動き出します

新しく何かを始める前には、すでに不要・不用になっているモノを手放す。
現状を整理して調える。

そうすることで陰の気が動きます。
エネルギー循環が起きて次のステップに進みやすくなります。

さて、東洋の陰陽五行でいうと今は夏土用の真っ最中。
例の土用のウナギで有名な、あの「土用」です。

土用とは季節の変わり目の期間。次の季に移るための準備です。
なのでエネルギーは滞りがちで動きが鈍くなると言われます。

陰と陽で夏を乗り切る

胃腸に不調が出やすい時でもあります。
東洋医学では胃腸は「思い」と関係していると考えます。
ストレスは胃に来るというように、土用の期間は思い悩みやすくなるようです。

そうでなくても暑さの厳しい時期。
胃腸に負担をかけないようにしたいものですね。
暑いからと言って冷たいものを摂りすぎると内臓を冷やして消化不良を起こしますね。

温かくて消化の良いものを摂る。
シャワーだけではなくて湯船に浸かる。
楽しいこと、リラックスできることをするなど。

こちらも陰と陽のバランスをとって心身を労わり、厳しい大暑を元気に乗り切りましょう。