習慣化~「続かない」のはなぜ?
「習慣化」についての本やサイト記事、検索すると溢れるほどに出てきます。
それほど習慣化ができなくて困っている人が多いということなのでしょう。
そしてこんなにノウハウが出回っているのに、さらに新しいものがどんどん発信され続けている、ということは、どのノウハウもあまり成果が出ていない、結果が出ていない、と言うことなのかもしれません。
なぜ習慣化はうまくいかないのでしょう?
その原因わかっていますか?
本当はやりたくないから
何かを新しく始めても三日坊主で続かない理由、一番はたぶん、これです。
本当はあなたはそれをやりたくないから。
胸に手を当てて感じてみましょう。
ダイエット、朝のジョギング、毎朝英単語を覚える・・・
本当にそれ「やりたい!」って心から思ってますか?
誰かがやっているから、それが健康にいいってきいたから、将来役に立つかなと思って・・・
漠然とした目標やフワフワした夢から生まれるエネルギーには、人生を変えるほどのパワーはありません。
ヒトは「習慣の動物」と言われるように、わたしたちの脳の仕組みは、昨日と同じことを今日もするようにセットされています。
だから、昨日とは違うことを始めるためには、それなりの原動力が必要です。
楽しくないから
好きなこと、楽しいことなら、「やるな!」と言われてもやりますよね。
続かないのは、それがあなたにとって楽しくない行動だからです。
「やらなければいけない」
「それをするべきだ」
そう考えれば考えるほど、わたしたちの心はやる気を失っていきます。
頭でいくら命令しても、心がいやがっていたら、身体は動きません。
それでもムリヤリ身体を従わせていると、やがてはストレスで健康を損なうことになるかもしれません。
それは、本当に、どうしても「あなたがやらなければいけないこと」なのでしょうか?
本当にあなたにとって「必要なこと」なのでしょうか?
もう一度じっくりと心に問いかけてみてください。
答えはあんがい「NO」かもしれませんよ。
やる気が出ないから
行動を習慣化することの一番のメリットはなんだと思いますか?
それは「やる気を出さなくても動けるようになること」です。
やる気で習慣は作れません。
一年の初めに「よ~し!今年は○○に挑戦するぞ~~!」と宣言する人は多いけれど、行動が続く人はほとんどいない、という話、よく聞きますよね。
そう、つまり、三日坊主。
「やる気」だけで始めたものは、このパターンに陥ることが多いのです。
脳はナマケモノです
わたしたちの脳は、とても省エネに出来ています。エネルギー消費量が多いので、そうする必要があるのです。
だから、脳は変化がきらい。基本的に変わりたくないのです。
新しいことをやり始めて、習慣化するのに失敗するのは、この脳の仕組みが影響しています。
まずそのことをちゃんとわかっていることが大事。
やみくもに撃っても弾は当たりませんから。
意志の力は役に立たないと考えましょう、というより、これは使わない方がいいのです。
脳が警戒しちゃうから。警戒すると頑固になります。
同じように、決断力とか判断力もやたらと発揮しないこと。
意志力も、決断力も、判断力も、実はとてもエネルギーを消費する行為なんです。
これに頼っていると、小さな一つのことをするたびに、疲労します。それでは続くわけがありません。
脳の基本は、とにかく省エネ!
いつもラクがしたいんです。ムリはきらいなんです。
エネルギー消費が高いことをしていると、脳が警戒してブレーキかけちゃいます。
脳をうまく扱うポイント
脳は、わたしたちの精神活動基地であり、かつ、生命体としての肉体を維持するためのコントロールルームでもあります。
つまり、生命維持という本能の部分もまた、脳の仕事だということ。
このことを忘れてはいけません。
いざとなったら、生命維持の機能がぜったいに勝つのです。
だから、脳と闘おうとしないこと。
あの手この手で手なずけ、上手におだてて、だましましょう。
つまり、脳の好きなものを与えることです。
脳は省エネが好きですね。
だから無茶をしないこと。一度の変化は小さくして、驚かせないこと。
それから、脳は「快感」が大好物なんです。
楽しいこと。気持ちよいこと。うれしいこと。ワクワクすること。
これはみんな脳へのご褒美。元気になります。
習慣を変えるときには、その行動を続けることで
「どんな楽しいことがあるか」
「どんないいことが起きるか」
を脳にしっかりとイメージさせること。
そして、出来たことは褒めること。
褒めると脳はうれしくなるので、またやってもいいかな、と思います。
負担を掛けず、警戒させず、ご褒美でいっぱい喜ばせる。
あれ、なんだか、小さな子供を相手にしているみたい。
脳って、すごい高性能・高機能なんだけど、案外カワイイ子供なのかもしれませんね。