脳をメンテナンスする方法

脳のトリセツ

わたしたちが目覚めている間、脳はずっと様々なことに注意を向け、記憶し、思考し、絶え間なく働きつづけ、緊張し続けています。
だからしっかりと休ませてあげないと、オーバーヒートして、働きが鈍っていきます。
脳を休息させる、と聞いて、あなたはどんなことを思い浮かべますか?

脳を休めるには

とにかく、眠る!

誰でも真っ先に思い浮かべるのは、やっぱりこれですよね。眠ること。
身体のためだけでなく、脳のためにも睡眠はとても大事。ぐっすり眠れた朝は、頭もスッキリします。

絶え間なく働き続ける脳を、すっかりリラックスさせるには、たっぷり3時間の深い睡眠が必要なのだそうです。眠らないことで有名なあのナポレオンでも一晩3~4時間は眠ったという話、それなりの根拠があるのかもしれませんね。

さて、夜の睡眠に次いで、いいと言われているのが、お昼寝。30分ぐらいの軽い昼寝は、脳を休ませるのにとても効果的です。一部の最先端企業ではランチ後の昼寝が義務づけられているとか。

お昼寝効果を上げるためのポイントは、熟睡しないことです。
ベッドに横になるのではなく、ソファや椅子などにリラックスして身体を預けて、うたた寝するぐらいがちょうどいいです。
ここでぐっすり寝入ってしまうのは逆効果。
自律神経のリズムが乱れて、かえって頭がぼうっとしてダルくなってしまうので、お気をつけて。

世界のリーダーが毎朝していること

脳に入ってくる刺激の中で、もっとも情報量の多いのが、視覚情報。つまり目から入ってくる刺激です。
だから、目を閉じて視覚情報の流入を止めると、それだけでも、興奮している脳が鎮まっていきます。

たとえば小学生だった頃の記憶ですが、こんな先生がいました。
クラス中が落ち着きなくガヤガヤしている時、その先生は決まってこう言います。
「はい、みんな、口を閉じて、目を閉じて!」
初めのうちはまだザワついていても、1分もしないうちに教室がし~~んとなって、落ち着いていくのです。

瞑想をする時に目を閉じるのは、視覚からの刺激をシャットアウトし、意識を内側に集中させやすくしているんですね。

世界のトップレベルのリーダーたちが、毎朝の瞑想を日課にしているという話は有名です。ハイパフォーマンスのアスリートも同じ。集中力決断力、あるいは創造性を必要とする人に共通する習慣です。

瞑想は、おしゃべりで落ち着きのない脳を黙らせ、鎮めます。そうすることで、脳の持つ本来の能力が引き出され、より高いパフォーマンスが可能になるのです。

瞑想で脳をメンテナンスしよう

瞑想とは、言うなれば、脳のメンテナンス法です。

慣れてくると、たった10分の深い瞑想で、3時間の睡眠に匹敵するほど、脳全体を休ませることが出来ると言われています。

ひっきりなしにおしゃべりし、絶え間なく反応し続ける脳を、なだめ、落ち着かせ、リラックスさせる。
そして、本当にやってほしい仕事にエネルギーを注げるように、望ましい形で活性化する。

瞑想は、あなたの脳をハイパフォーマーに保つために効果的、かつ、シンプルで誰にでも活用できる、伝統的な手法です。

必要なのは、静かに坐るためのわずかなスペースと、わずかな時間だけ。
でも日々繰り返す、その「わずか」な行為が、あなたのこれからを大きく変えていくのです。