もう選択で迷わない~決められない時の解決法
「新しい仕事の打診が来たけど、受けるべきか否か、どうしても決められないんです……」
クライアントさんのお一人から、こんなご相談を受けました。
生きるべきか、死ぬべきか、というほど大げさなモノではないとしても、二者択一で迷ってしまうことって、人生には様々に起きますよね。
ランチのメニューといった日常レベルから、就職・転職、結婚・離婚、家を買うなど、人生の大きな流れに影響するレベルまで。
無数の選択の連続で人生ができている、と言っても言い過ぎではないかもしれません。
簡単に決められるものならいいけれど、どうしても迷ってしまうような大きな選択の場合、あなたはどうしていますか?
書き出せば解決する
こういう場合の対処法としては一般によく言われている方法は、これですよね。
とにかく頭の中にあることを書き出しましょう。
確かにこれは王道ですし、必要な手順です。
いろいろな方が書籍やネット上で書いていますから、すでにご存じかもしれません。
確かにそうなのですが――
「それで、実際にやってみて問題は解決できましたか?」
こう尋ねると、「ダメだった!」という人が、残念ながらけっこう多いのです。
だからもし、あなたもそういう経験があったとしても、ガッカリしないでください。
そうなるほうが普通なのですから。
なぜかと言いますと、ただ書き出すだけでは足りないからです。
書くだけでは足りない理由
もうひとつやるべきことがあるのですが、そこまで語っている人が少ないのかもしれません。でもそれだと、望む結果を手に入れるどころか、かえって混乱が増すことにさえなりかねません。
たとえば最初に書いたクライアントさんのケースで考えてみましょう。
この方は、オファーされた仕事を受けるべきか否かで迷っています。
そこで、今の自分の気持ち、想いをすべて書き出してみます。
たとえば、こんな感じでしょうか。
・新しい仕事の内容にはちょっと興味がある
・少しでも収入が増えると家計が助かる
・ムリをして出来ないことはないけれど時間的にハードになるから大変
・依頼してきた人にはお世話になっていて恩がある
・断って相手の人に不快な思いをさせたくない
・でも、職場の環境があまり良くないから心配
書いても書いても、けっきょく堂々巡りになっています。
長短どちらもあるから困っているわけですから、どれだけ書いても結果は同じです。
これでは決められなくても当然なんですよね。
2択問題に答えを出すための思考法
その行為をするか、しないか。
どちらが良いか決められない時に、やってみるべきなのは、これです。
頭の中身を書き出すときに、4つのポイントに区分けして考えること。
名付けて【迷った時の4ポイント思考法】です。
4つのポイントはこれです。
A:それをすることによって起きること
B:それをすることによって起きないこと
C:それをしないことによって起きること
D:それをしないことによって起きないこと
「する/しない」と「起きる/起きない」。
この2軸の組み合わせで、選択の結果として生まれるだろう未来を具体的にイメージします。
もう、おわかりですね。
選択の先にある未来は、この4パターンで出来ています。
これですべての可能性を余すところなく想像できるのです。
すべての可能性を書き出せば、どれがもっとも自分にとって必要か、何がいちばん大切かを測ることが出来ます。
決断の基準はどこにある?
たいていの場合は、この4ポイント思考法を進めて行くなかで求めていた答えが見つかります。
それでも、心が決まらない、選択ができないこともあるかしれません。
その時には、こう自分に問いかけてください。
「5年後、わたしはどうなっていたいだろう?」
目の前にあるこの選択のさらに先にある未来、自分の姿、理想の状態を考えます。
今ここでこれをするのか、しないのか。
欲しい未来に向かって進んで行くために、よりよい道はどっちでしょう?
分かれ道で迷う一番の原因は、行く先が明確ではないことです。
どこに行きたいのかがはっきりしていれば、進むべき道は、かならず目の前にくっきりと見えてきます。
たとえその道が結果的に遠回りになってしまったとしても、目的地さえ明確ならば、それは最終的に正解です。どの道を通っても、必要な体験を手に入れられます。
人生はそのように出来ているのですから。
分かれ道で立ち止まって迷い続けていても、その先に待っているはずの未来は永久に手に入りません。
点と点が結ばれていくのは未来から振り返った時です。
今はそれが見えていなくても、求めるものを信じて進む。進むことで道は開けます。