わたしの「人生の時間」はどのくらい?
ゾウの時間とネズミの時間
『ゾウの時間ネズミの時間』(本川達雄・著、中公新書、1992)という本によりますと――哺乳類の場合「心拍数と呼吸と寿命には一定の関係がある」のだそうです。
呼吸1回(吸って吐く)で心臓は4回打つ。
そしてその動物の寿命は 心臓の鼓動20億回分 。
ネズミのような小さな動物は心臓の拍動がとても速い。
逆にゾウのように大きなものは拍動が遅い。
ネズミの寿命は数年で、ゾウは100年近く生きる。
だから、ネズミとゾウでは、時間の流れる速さが違うのだと言う。
でも、それぞれの一生で心臓が鼓動する回数は同じ、20億回。
わたしたちの「時計」で測ると、どうしても、ネズミは短命、ゾウは長生きに見えてしまいますが、それぞれの動物によって流れる時間の密度が違うから、どちらもその動物としては「同じ長さの一生を全うしている」ことになるんだそうです。
時間の速さと心臓の鼓動の関係
そう考えてみると、なんだか面白くないですか?
楽しくワイワイやっている時、心臓は多分ちょっと速く打っている。
そういう賑やかな時間はあっという間に過ぎちゃうな、と感じる。
一方で、たとえば――
海辺に寝そべって、のんびりと海や空を眺めている時。
山や高原で、清々しい空気をいっぱいに吸って大自然を満喫している時。
心臓はゆっくり脈打ち、流れる時間もゆったりしている。
そう感じませんか?
※そのあたりの心的時間と物理的時間についてはこの記事に書きました。
時間は絶対的なものじゃなくて、感覚的なもの。
それが心臓の動きと相関しているのかも、と考えたら、なんだか面白い(^^)
速くて濃密な時間を楽しむのもよし。
のんびりゆったりした時間を味わうのも良し。
どちらの時間もあった方が人生楽しそうですね。
どっちを生きても20億回です。
いつかは必ず終わる時が来ます。
だからこそ「今このとき」をしっかりと感じて生きる。
そうすれば何が起きても、ハート(心臓ではなくて心のほうです)もきっと生き生き元気でいられます。それがつまりは、生きている実感ですね。