いくつになっても元気で若々しい脳は作れる
前の記事で、脳のアンチエイジング対策についてお話しました。
簡単にまとめると、どんなに優秀な人でも、普段から脳をまんべんなく活動させておかないと、使わないところがサビつきますよということ。
ここでは、その続きを書いていきます。
脳はめちゃくちゃ飽きっぽい
脳って実はかなり省エネ設計にできています。
いつもやっていることには最低限の注意しか払いません。
もうわかっていることだから、そこにエネルギー使わないんですね。
つまり、あなたが脳全体を使うように毎日心がけていたとしても、それがもし“いつも同じ行動”だったなら、脳はすぐその刺激に慣れてしまいます。
そう考えられますよね。
慣れていることは脳の注意を引きにくい。
だいたい脳ってかなり飽きっぽいらしいです。
まるで小さな子供のようです。
つまらないことには関心を持たないんですよね。
ということは、いつも同じパターンの繰り返しは脳の活性化という意味では有効じゃないってことです。
身体をサビつかせないためには、運動で鍛えることだけでなく、ストレッチなどをして柔軟性を保つことが大切。
同じように脳にもストレッチが必要です。
脳の柔軟性を高めるには
では、脳にとって、どんなことがストレッチになるのか?
答えは、簡単。
ワンパターンを外すことです。
こんなアドバイスをいろんなところで耳に(目に)しませんか。
●駅までの道を変えてみよう
●降りたことのない駅で降りてみよう
●行ったことのない街に行ってみよう
これらはつまり、日常生活の中でパターン化している枠組を外すことを言っています。
たしかにどれも、効果的です。
そうはいっても……用もないのに途中下車したくないし、そんな暇もない。だから、やらない。(実は、わたしがこのタイプ)
当然かなと思います。みんなそんなに暇じゃない(^^;)
お休みの日に冒険するのはありだけど、せわしない日常の中でそれを続けるのはちょっと負担だなあと思いませんか。
それよりも、もっと簡単なやり方があるんです。
毎日の暮らしのなかで出来ること
簡単で、普段もやっていることで、しかも実益も兼ね備えた方法。
それは、お料理です。
普段当たり前に作って食べる、ごくごく普通のおうちごはん。
これにちょっと、ひと工夫を加えるだけで、脳ストレッチ術になるんですよ。
どうするのかといいますと、いつものレシピをちょっといじってみる、それだけです。
例えば、あさりのパスタを作るとします。
いつもトマト味で作っているなら、塩味のビアンコにしてみる。
あるいは和風しょうゆ味にする。
使う材料を変えるのも、簡単な変化のつけ方ですね。
きのこを入れているなら、種類を変えてみる。
いつもはキャベツを使うところを、今日は白菜に変えてみる。
和風のモノを洋風に。
いつも煮ているなら炒めてみる。
つまり、ポイントとしてはこんな感じ。
● 味付けを変える
● 材料を変える
● 調理法を変える
● 和洋中のジャンルを変える
家庭料理って、ある意味いい加減なところが魅力だと思いませんか?
お店のメニューじゃないんです。
レシピ通りに作る必要なんて、これっぽっちもありません。
立派なご馳走である必要もないですよね。
(そういうものは特別な日にどうぞ)
その日その時によって、出来上がりが違う。
それが、家庭料理の「当たり前」。
たまたま冷蔵庫にあるものを、いつものレシピに応用するとか。
食材の組み合わせ方を、その時々で変えてみるとか。
変化を生み出す方法はいくらでも見つかります。
そしてもし失敗しちゃっても、それはご愛敬。
愛という名のトッピングでカモフラージュするとか。
あるいは、いっそ笑いのネタにして食卓を盛り上げてしまいましょう。
お料理って、そもそもが科学実験みたいなものです。
同じレシピで作ったとしても、その日の気温・湿度によって、味が微妙に変わります。
あるいは、作り手の体調によっても出来上がりは変わるものです。
いつも同じモノに仕上げるために、日々微調整をする。
確かプロの調理人さんがそう語っていた記憶があります。
お料理は生き物。
ならば、チャレンジというスパイスを一つまみ加えて、どんな結果が出てくるのか、たのしんでしまえばいいんです。
脳を子供のように遊ばせよう
“遊び心”は脳の大好物!
とても喜びます。小さな子供ですから。
脳を楽しませ、喜ばせること。
これが脳のストレッチ術の本質です。
そこがわかれば、いつも生き生き元気な脳をキープ出来ます。
そして、生きてることがさらに楽しくなるというおまけが、もれなくついて来ますよ。