椅子でも瞑想はできます

瞑想講座で生徒さんからよく聞かれるのが

「アグラじゃないとダメですか?」

ということ。

坐り方についての疑問ですね。

目次

瞑想=座禅ではありません

瞑想というと私たち日本人はどうしても
「座禅」を連想しがちです。

でも、座禅と瞑想は、別物だと思ってください。

やっていることは同じだとしても、
目指すもの、目的が違いますから。

瞑想は、宗教的修行ではありません。
少なくとも、私がお伝えしたい瞑想は、
修行的なものではありません。

瞑想は、

人生をより生きていくために誰もが使える一つのスキル

わたしはそう捉えています。

 

禅寺の座禅会などに参加すると、
坐法(坐り方)を厳しく指導されることがあるそうです。

その宗派の修行の方法としては必要なのかもしれませんが、
腰や膝の具合がよろしくない人にまで
(まして、修行者ではない一般人です!)
それを強要するのはいかがなものでしょうね。

〔瞑想=苦しい修行〕という図式が記憶されてしまうと
その人がどれだけ瞑想を続けても、
望ましい心の状態になることは難しいのではないかと心配になります。

 

瞑想のための坐る姿勢の作り方

床でアグラ、ができないんです、
という方、けっこういらっしゃるんですよ。

「それなら、椅子でいいんですよ」
とお答えすると、ほとんどの方がビックリされますね。

瞑想すなわち座禅のイメージ、どれだけ強力なのやら!

 

もう一度、声を大にして言いますね。

椅子でもいいんですよ!

床に坐るにしても、座禅で見かけるような
蓮華座という組んだ膝の上に足の裏を乗せる坐り方も
ムリしてすることありません。
それを目指す必要もありません。

自分の身体に合った、無理のない坐法が一番。
ある程度の時間、自然に姿勢を保って
坐り続けられることが、もっとも大事なことなんです。

どんな坐り方であっても、次の3つのポイントに
注意していただければいいんです。

① 座骨が床に対して垂直に立っていること
② 背骨がその上に気持ちよくすうっと伸びていること
③ その上に頭が楽に乗っかっていること

つまり、しっかりと立った座骨の上に
背骨から頭頂までが天に向かって
自然にすうっと伸びている状態。
これを意識して坐ってください。

瞑想を深めていく上で、
これが大事なポイントなんです。

胸、肩、背中、腕はラク~~に。
顔も力みをとって表情を緩めます。
ちょっと微笑んでいるような感じですね。

 

楽に坐り続けるためのポイント

この姿勢をムリなく作るためにやってほしいことがあります。

床に坐るなら、
お尻の下に二つ折りにした座布団やクッションを入れます。
腰を高くすると、ラクに座れるんです。
座布という、専用のクッションもあります。

椅子の場合は、
ダイニングテーブルの椅子のように座面が固めで、
背もたれが垂直なものを選びましょう。
柔らかかったり、低かったりすると坐りにくいです。

そして、浅めに腰かけると、座骨を立てやすくなります。
この時、背もたれは使いません。

脚は腰幅ぐらいの自然な幅に開く。
足裏はぺったりと床につける。
腕は自然に下ろして、掌上向きで
軽く両腿の上に預けましょう。

さあこれで坐る姿勢ができました。

膝や腰に不安のある方、痛みのある方は、
このように椅子やクッションを使うなどして、
ご自分が気持ちよく瞑想できる状態を
探してみてくださいね。

それだけで、瞑想の質がアップしますよ。

2019-10-03*瞑想教室「空と風」,心を解放する

Posted by 空と風